恵那の冬至
冬至とは一年で最も日照時間が短く、昼が短くなる日です。一年の終わりが近づき、寒さが厳しく感じるのは、太陽も関係しているのですね。恵那市では昨年もこの頃に初雪が降りました。雪が降った日はモノトーンになる山々が美しく、そして手袋やストールが離せなくなります。
この日を境に日照時間が延びていくことから、「一陽来復(いちようらいふく)」といわれ、ある物事が終わり、良い方に向かうという意味があります。皆さんは冬至に柚子湯に入りますか?柚子湯は、幸運へと向かうために心身を清める風習だそうです。
先日、かさぎ柚子組合の方々とお話をする機会がありました。柚子の写真を撮らせて欲しいとお願いをしたら,「柚子の旬は11月なので時期が過ぎてしまいました。来年、たわわに実った笠置の柚子を見に来て下さいね。」とお返事が。今回の冬至の記事には柚子の写真を使いたかったのでどうしたものか考えていたところ、お友達から「うちの柚子が採りきれないから採ってってー。」と、なんとも恵那らしい連絡がありました。物事がよい方向に向かうとはこういうことなのでしょうか。
たべとるマルシェ
12月18日の土曜日に、年取りのごっつぉうと運盛りの買い出しを兼ねて、たべとるマルシェへと行ってきました。白菜や根菜類が旬を迎え、もち米やシクラメン、菊ごぼうが並んでいました。師走もだんだん数え日に迫っていると感じます。旬の野菜で作る年取りのごっつぉうは、この時期、食べずにはいられない献立です。ぜひ、試してみて欲しいです。
毎月第3土曜日には、中央図書館エントランスで「たべとるマルシェ」が開かれて4年目。地元の安心・安全な食を、生産者さんから直接買うことができ、私が最初に二十四節気のアドバイスを頂いたのもこのマルシェでした。「たべとる」には、恵那の農業をつなぎ、続け、伝えていきたいという願いも込められています。私自身も教えて頂いたことをつなぎ、続け、伝えられたらいいなと思います。
恵那の運盛り
昨年冬至の日にえなえーるでは運盛りといって、冬至の七種を飾りました。「ん」の付く食べ物が物事の終わりをあらわし、「一陽来復」の願いも込められているのです。昨年は教科書通りに準備したのですが、今年は恵那らしさも出してみたいと思い、黒にんにく、菊ごぼうと蒟蒻を入れてみました。こうして来年の幸運を願いたいと思っています。
「大蒜にんにく」
「菊ごぼう (ごんぼ)」
「人参 にんじん」
「銀杏 ぎんなん」
「蒟蒻 こんにゃく」
「寒天 かんてん」
「饂飩 うんどん(うどん)」
この記事をシェアする
kotomi mizuno
恵那市明智町出身。Uターン在住。着付け師。
山での暮らしに魅了され、お着物の沼に落ち、お出汁は毎日引いています。
えなえーるでは暦、節句を担当。季節の移ろいを感じて表現していきたいです。
今年は本格的に藍を育てます。