恵那の暦・二十四節気『小暑』

小暑は「小さく暑い」と書くことから、本格的に暑くなる少し前のことを指します。この時期は梅雨明けが近くなり、ミンミン蝉やあぶら蝉の鳴き声が聞こえ始めます。南から熱風が吹き、太陽の光の強さからもまさに夏の訪れを感じられます。

蒸し暑さから、カラッとした暑さへと変わろうとするのが本来ですが、梅雨明けはもう少し先のようです。雨に濡れる紫陽花が美しさを増しています。今年は雨の日が少ないように感じました。梅雨明けが発表されたら時がまた移ろいますね。

お店に並ぶ野菜も夏野菜が増えてきました。キュウリ、ナス、トマト、ピーマン、オクラ、トウモロコシ等の夏野菜は、種類も大変豊富です。夏は野菜を摂取する絶好の時期ともいえます。その中でもベビーコーンは種まきから二か月後の、この時期だけの収穫になります。見つけたらすぐに買ってしまいます。

野菜は旬の時期が最も栄養価が高く、味わいも豊かです。何より旬の野菜には、その時期のカラダが欲する栄養素を多く含んでいます。立春でも触れた「身土不二(しんどふじ)」という言葉。生まれ育った土地に実った食物を食べる事で健康を保つという考え方です。恵那には、地元で収穫された野菜を購入出来るマルシェや、お店があります。

そして、季節の変わり目は体調の変化がある時でもあります。夏野菜は、夏ばてなどに効果が高いカロテン、ビタミンC、ビタミンEなどを多く含む野菜が多いので、カラフルな野菜をたくさん食べられるレシピを今から準備したいです。

中山道のれんコンテストでも活躍される染色家、佐々木田鶴子先生から藍染の暖簾をお借りしました。涼を誘います。)

七月は別名が文月ですが、由来は七夕に詩歌を献じ、夜風にさらす風習があったという説もあります。そして小暑は暑中見舞いの準備を始める時期でもありますよね。暑中見舞いは、梅雨が明けてから出すという慣わしも美しい文化だと思います。私は普段直筆で文字を書くことがめっきり減りました。この文月には、久々にペンを取り、暑中見舞いを送ってみようと思っています。

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KOTOMI MIZUNO

恵那市明智町出身。Uターン在住。着付け師。 
山での暮らしに魅了され、お着物の沼に落ち、お出汁は毎日引いています。
えなえーるでは暦、節句を担当。季節の移ろいを感じて表現していきたいです。
髪は盛りたい願望あり。日々是好日。

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