恵那の暦・二十四節気「立春」


「新しい一年の始まり」です。暦(二十四節気)の上では立春から始まり、大寒で締めくくります。物事の始まりを立春から、と決めることもありますね。

立春から数えて日本の暦で言う「八十八夜」(はちじゅうはちや)とか「二百十日」(にひゃくとおか)という日があります。いずれも立春が始まりです。
♪夏も近づく八十八夜~で始まる茶摘み歌。一度は聞いたことがあるあの曲の意味を知りました。立春から88日目のこの日は5月1日、農家にとってはとても大事な日で、この日イネの苗代(なわしろ…イネの苗を作る場所)を作ったり作物の種まきをしました。またこの日に摘んだ茶の葉は品質が良いと言われています。
自給自足で暮らした時代に、自然と真剣に向き合って生きたこの雑節という考えを残すために、今後も生産者さんから生の声をお届けしたいと思います。
「寒の明け」立春を境に春の訪れを感じることが増えていきます。ふきのとうのニュースを見ましたが、私はまだ恵那市で探しているところです。木瓜(ぼけ)の蕾を見つけました。今年は蕾を付けるのが遅かったそうです。睦月の寒波でじっと咲くのを待っていたのですね。

如月とはたくさん着こむことから(衣更着)きさらぎとなった説もあります。
草木が生え始める時期で(生更木)と説もあり、生産者さんの畑を見ると、畑の傍らにオオイヌノフグリを見つけました。生命力を感じました。

2月になると暦の上では春になることを私は知っていたつもりです。元旦から春だという意識も持っていたつもりでした。しかし実生活では「二月は寒い時期」という感覚を払拭できていなかったと感じます。会う人や、行く場所が変わると見える風景や色が変わります。何にフォーカスするかで見えるものが違うものですね。

生産者さんの話によると、土が凍る時期は農閑期と呼ばれ、土作りの時期でもあります。天地返しと言って、土を反転させる作業もこの頃です。下層にあった土は、上層に上がり一ヵ月ほど寒さらしすることで越冬しようとしていた害虫、雑草の根、土壌病害の原因となる病原菌を退治します。

人は先祖代々暮らしてきた土地と、きっても切れない関係にあり、生まれ育った土地に実った食物を食べる事で健康を保つという考え方に『身土不二』という言葉があります。その土地で採れた食べ物は人にとって必要なものを全て備えているということです。こうして古より大事にされてきた暦を追っていくと『身土不二』という考え方が心に響きます。
日本でも世界でも、食べることにまつわる問題がたくさんあることは周知の事実だと思います。そして百年に一度のウイルスに襲われた今だからこそ、気付いたこともありました。
私はまず知ることを始めようと思います。私の暮らす恵那市で何が作られているのでしょうか。どんなものが作られているのでしょうか。例えば、恵那市でもお茶が生産されています。立春から数えて八十八夜はあるんですね。


そしてこの頃から三日寒い日が続くと、四日ほど暖かい日があるという意味の「三寒四温」、寒暖を繰り返して少しずつ春の訪れを感じる時です。そしてもう一度「食べる」ということを、この立春から気持ち新たにお伝えしたいと思います。

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