恵那の寒露
白い露の『白露』から寒い露の『寒露』と季節が移りました。寒露は、草や葉に宿った露が冷たく感じられる頃。朝夕の冷え込みが、秋の深さを感じさせます。言葉からも、ちょっと寒くなった季節を感じられますね。空気が澄んだ秋晴れの過ごしやすい日が多くなり、運動会やイベントの多い時期です。
露が冷たく感じられる頃、夜空を見上げると、より美しくきれいに輝く月が見られます。この頃は空気も澄み、月や星が美しい季節でもあります。帰り道にふと見上げる夜空に、さえざえと明るむ月や星に息をのむことも。寒露の初日は【十三夜 栗名月】でもあります。
金木犀の香り
窓を開けて運転をしていると金木犀の香りがふわりと漂ってきます。ああ、この時期が来たのだと感じる瞬間です。「爽やか」という季語がぴったりのこの時期に、金木犀の花は咲きます。小さくて可憐な花は、風が吹けばあっという間に散ってしまいます。そんな儚さも魅力なのでしょうか。香りを意識するとあちらこちらの庭木に植えてあることに気付きます。人々に愛されていることが良く分かりました。
また金木犀の香りには癒し効果もあるようです。秋は多くの人々が忙しい時期で、予定が詰まっていることが多いです。忙しい現代人にとってこの香りは、癒しの時間となるのですね。
恵那峡
これからの時期、恵那は観光シーズンとなります。メディアや雑誌などでも恵那が紹介されていますね。この季節の恵那峡はとっても気持ちが良いと聞き、自然の癒しを求めて、早速行ってきました。
大井ダムの歴史を知っていますか。この辺りは木曽川が急流であるうえに水量が豊富なことから水力発電には絶好の土地だったそうです。苦難を乗り越えての大井ダムの完成は、当時世界のビッグプロジェクトの一つに数えられました。
恵那峡は湖面と空が広く、開放感があります。風は気持ちの良い秋の風です。秋晴れの色なき風といったところです。これからさらに秋が深まれば、恵那峡の景色も移ろいます。渓谷を巡る遊覧船の周遊航路が赤く染まり、航跡波の美しさも増して見えそうです。湖畔の紅葉に癒しを求め、これからも多くの人々が集う場所になりそうです。
この記事をシェアする
kotomi mizuno
Kimono文化(呉服販売、着付け)に触れたことで日本の暦に流されるように生活したいと思うようになりました。恵那にUターンしてから恵那の歴史や強みを知りました。恵那の強みを二十四節気で綴っています。時代の流れが速すぎてもスロウで心地良いコトやモノに触れていたいです。
土から始まり土に還る循環を学びたいと思います。畑で育てる藍、湧き出る水、山から伐りだした薪で作った灰で藍染に挑戦します。